INHA図書館

INHA (Institut National d'histoire de l'art)の付属図書館です。
日本語では、フランス国立美術史研究所付属図書館とでも言うのでしょうか。2区のリシュリュー通りにある旧国立図書館に位置する、美術史・考古学を専門に扱う図書館です。旧国立図書館は、Salle ovale と salle Labrousteという閲覧室をもち、図書館という概念を覆す内部空間で、初めて席に着いた時は身震いしたのを覚えています。今は残念ながらsalle Labrousteは修復中です。現在大がかりな工事が行われていて、2017年まで続く予定です。2014年には、salle LabrousteがINHA図書館として、salle ovaleは国立図書館リシュリュー館としてオープンする予定です。
詳しくは、
http://www.bnf.fr/fr/la_bnf/renovation_richelieu.html
を参考にして下さい。

現在は、salle ovaleをINHA図書館(正確には、その他に国立図書館や古文書学校付属図書館もsalle ovaleを使っている)として使っていて、イレギュラーな閉館や開館時間の短縮などは行われるものの、工事中も図書館として機能しています。

この図書館の良いところは、登録手続きがすぐ済むことです・笑

  • Carte annuelle gratuite pour les étudiants à partir de la maîtrise, les enseignants, les chercheurs et les personnels des administrations culturelles, sur présentation d’une pièce justificative.
  • Pour les autres publics : carte annuelle payante (30,50 euros) ou carte gratuite pour 5 entrées dans l’année.
  • Société des Amis (SABAA) : cotisation annuelle à partir de 40 euros (déduction fiscale).

というわけで、学生証があればすぐです。

実際に使ってみる
入り口にいる係員に、図書館カードを見せると、席の番号が書いたプレートをくれるので、その席に着く。プレートは机の上に置いておく。本を借りるには、貸し出しカードに必要事項を記入する。もちろん、いくつか検索用のコンピューターが置いています。貸し出しカードには席の番号を記入するところがあり、貸し出し係に手渡した後、親切なことに、20分ほどすれば席まで本を届けてくれます。
一時的に閲覧室から出る場合(トイレなど短時間も含む)、貸し出し係に、席の番号を書いたプレートと、図書館カードを渡して、一時退出カードをもらう。そして、それを受付の係に見せると自由に出入りが出来ます。それは、一日中手元に置いておいてかまわないので、帰る時にまたプレートと図書館カードに交換してもらって、入り口の係にプレートを返して帰る。
こういう流れです。

図書館内にカフェなどはなく、コーヒーとお菓子の自動販売機があるのみです。ただ小さな本屋さんがあります。ほとんど美術書です。本屋関係では"Le moniteur" (17, rue d'Uzès, 75002, Lundi au vendredi de 10h à 13h et de 14h à 18h30) という建築専門書店が近くにあるので、帰り際に本屋によれるメリットもあります。2区と街のど真ん中なので、食事に苦労はしないと思います。日本食レストラン街も近いし、サンドウィッチを売ってる店もたくさんあります。また、図書館を出て目の前が小さな公園なので、ピクニック気分でお昼も出来ます。

これまでに、何冊かINHA図書館にしか置いていない本がいくつかありましたが、逆にBnFフランソワ・ミッテラン)にしかない本の方が数多いと思います。

そんな中、この図書館を利用する価値は、なんと言っても建築そのものにあると言っても良いと思います。
あと、利用者がほぼ美術史・考古学関係の人なので、同じゼミの学生に会う確率が高いとか、街中だから、図書館以外に楽しむ要素がたくさんあるとか、美術史の学生は授業が、図書館となりのINHAであるのが通常なので、授業前後図書館で勉強というスケジュールが組みやすいなどですね。

それから、自販機のコーヒーが安いです。(0.35ユーロ)
BnFは1ユーロするので、全然違います。。。